
私は、iDeCoをやっていません。
世の中では「iDeCoは節税になるから、やるべき」という声が多いです。そして2026年12月の改正で、iDeCoはさらに強くなります。会社員の掛金の上限が、月2.3万円から月6.2万円に上がるからです。
それでも私は、やらないと決めています。
先に結論を書きます。
- iDeCoの節税効果は本物。改正で入口はさらに強くなった
- 一方で、出口のルールは厳しくなった(5年ルール→10年ルール)
- 45歳でサイドFIREしたい私には、60歳まで引き出せないのが一番合わない
- 私のお金の優先順位は、夫婦の新NISA → 子どもたちのNISA
- iDeCoは悪い制度ではなく、「合う人」がやればいい
※この記事は私個人の考えです。投資の最終判断はご自身でお願いします。
目次
まず、iDeCoのメリットはちゃんと認めます
iDeCoの一番の魅力は、節税です。
- 掛金が全額、所得控除になる(所得税・住民税が減る)
- 運用で増えた分に税金がかからない
- 受け取るときも控除がある(一時金なら退職所得控除、年金なら公的年金等控除)
たとえば、企業年金のない会社員で、所得税20%・住民税10%の人の場合、ざっくりこうなります。
| 掛金 | 年間の掛金 | 税金が減る目安(約30%) |
|---|---|---|
| 月2.3万円(今の上限) | 27.6万円 | 約8万円/年 |
| 月6.2万円(改正後の上限) | 74.4万円 | 約22万円/年 |
年に約22万円。正直、かなり大きいです。これは否定しません。
2026年のiDeCo改正、何が変わる?
2026年12月1日から、iDeCoのルールが大きく変わります(実際の引き落としに反映されるのは2027年1月から)。
| 区分 | 今 | 改正後 |
|---|---|---|
| 会社員(企業年金なし) | 月2.3万円 | 月6.2万円 |
| 会社員(企業年金あり) | 月2.0万円 | 月6.2万円(会社の掛金を差し引いた額) |
| 自営業など | 月6.8万円 | 月7.5万円 |
| 専業主婦(主夫) | 月2.3万円 | 月2.3万円(変わらない) |
| 加入できる年齢 | 65歳未満 | 70歳未満(老齢基礎年金などを受け取っていない場合) |
入口は、明らかに強くなりました。
一方で、出口は厳しくなった|5年ルールが10年ルールに
あまり話題になりませんが、出口のルールも変わっています。
iDeCoを一時金で受け取ると、「退職所得控除」という大きな控除が使えます。ただし、会社の退職金と時期が近いと、この控除が重なった分は調整されて減ってしまいます。
これまでは、iDeCoを先に受け取ってから5年空ければ、退職金の控除をまるごと使えました。それが2026年1月1日以後は、10年空けないといけなくなりました(令和7年度税制改正)。
つまり、入口は甘くなり、出口は厳しくなった。これが今回の改正の正体だと思っています。
それでも私がiDeCoをやらない4つの理由
理由① 45歳でサイドFIREしたいのに、60歳まで引き出せない
iDeCoのお金は、原則60歳まで引き出せません。
私の目標は、45歳でのサイドFIREです。45歳で働き方を変えたいのに、iDeCoに入れたお金はそこから15年間、手をつけられない。
一番お金を自由に使いたい時期に、使えないお金が増える。これが、私がiDeCoをやらない一番の理由です。
サイドFIRE後の社会保険の考え方は、こちらに書いています。
理由② 出口のルールが、あとから変わる
上で書いたとおり、iDeCoのルールは良い方にも、厳しい方にも変わります。
私は退職金をほとんど当てにしていないので、10年ルールが直接響くわけではありません。でも、20年・30年と付き合う制度の出口が、途中で変わること自体が、私には合いませんでした。
入れたお金の出口を、国のルールに握られている感じ。これがどうしても気になるんです。
理由③ 専業主婦の妻には、節税効果がない
iDeCoの節税は、所得税・住民税を払っている人だから効くものです。
専業主婦の妻は所得がないので、掛金を払っても控除で税金が減る効果がありません。運用益が非課税になる点は同じですが、それならいつでも引き出せる新NISAのほうが、わが家には合っています。
理由④ お金の優先順位がはっきりしている
わが家は今、毎月22.5万円を夫婦の新NISAに積み立てています(妻10万円・私12.5万円)。目標は、夫婦の新NISAの枠3,600万円を45歳までに埋めることです。
そして、その次の優先順位は子どもたちのNISAだと考えています。
iDeCoに回すお金があるなら、まずはここ。順番の問題として、iDeCoは入ってこないんです。
ちなみに、iDeCoの掛金は所得控除なので、税金は減りますが「合計所得金額」は下がりません。年収の壁との関係は、こちらで書いています。
年収1,095万の壁|配偶者控除が3段階で消える"高所得側の崖"
iDeCoと新NISAの比較
| iDeCo | 新NISA | |
|---|---|---|
| 引き出し | 原則60歳まで不可 | いつでも可 |
| 掛金の所得控除 | あり | なし |
| 運用益 | 非課税 | 非課税 |
| 受け取るとき | 課税の対象(控除あり) | 税金なし |
| 上限 | 会社員 月6.2万円(改正後・企業年金なしの場合) | 年360万円・生涯1,800万円(1人あたり) |
| 出口の考えやすさ | 退職金との順番など、考えることが多い | シンプル |
私が重視したのは、表の上から2行目ではなく、1行目と最後の行でした。
iDeCoが向いている人・向いていない人
向いている人
- 60歳まで引き出す予定のお金がない
- 所得税・住民税をしっかり払っていて、節税を最大化したい
- 新NISAの枠をすでに使い切っている、または余裕がある
- 出口の受け取り方を、自分で管理できる
向いていない人
- 60歳より前に、働き方を変えたい(FIREなど)
- 新NISAの枠をまだ埋めきれていない
- 専業主婦(主夫)など、所得がない
- 出口の複雑さを抱えたくない
私は、向いていない側にすべて当てはまっていました。
まとめ:「みんながやっているから」で決めない
iDeCoは、悪い制度ではありません。改正で、節税の効果はむしろ大きくなりました。
それでも私がやらないのは、45歳で働き方を変えたいから。そして、出口を国のルールに握られるより、いつでも動かせるお金で家族との時間を守りたいからです。
大事なのは、「得だから」「みんながやっているから」ではなく、自分の働き方とお金の優先順位に合うかどうか。そこで決めれば、後悔しないと思います。
45歳サイドFIREまでの逆算は、こちらで詳しく書いています。
ライフプランシートの作り方5ステップ|エクセル1枚で教育費も逆算
※この記事は2026年10月時点の情報をもとにした、私個人の考えです。制度の内容は変わることがあります。投資の最終判断は、ご自身でお願いします。
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