
先日の日曜日は、当番医の日でした。地域の当番として、普段はうちに来ない患者さんが来る一日。
正直に言うと、私はこの日、ちょっとワクワクしていました。「うちの薬局を知ってもらえるチャンスだな」と。もっと言えば、「もっと来てほしい」とすら思っていた。
でも、まわりの空気は少し違いました。どちらかというと「暇な方がいい」。——この温度差は、いったいどこから来るんだろう。そんなことを考えた一日でした。
目次
仕事にワクワクできるのは、気質か。後から作られたものか
ずっと気になっていた問いがあります。「仕事を面白がれる人」と「めんどくさいと感じる人」の差は、生まれつきの気質なのか、それとも後から作られる思考なのか。
自分について正直に振り返ると——たぶん私は、気質に近いです。
というのも、私は子供の頃から「働きたい」と思っていたんです。本音を言えば、学校へ行くより働きたかったくらい。今思えばだいぶ変わった子供ですが、その感覚はずっと変わっていません。
とはいえ、ある程度は勉強して薬剤師になったのも事実です。だから「気質が全部」でもない。気質と、選択の積み重ね。その両方なんだと思います。
働くこと自体が、私にとっては"ゲーム"
なぜ「めんどくさい」があまり発生しないのか。理由を突き詰めると、働くこと自体が、私の中でゲーム化されているからだと思います。
- 待ち時間を短くする=クエスト
- 患者さんに「あなたにお願いしたい」と言われる=実績解除
- 当番医の日=イベント発生日
そう捉えているから、忙しい日は「面倒な日」ではなく「イベントが起きた日」になる。だからワクワクする。同じ出来事でも、捉え方のフィルターが違うだけなんだと思います。
私にとって会社は、"環境を借りている場所"
この感覚を突き詰めると、会社との関係の捉え方も、少し独特かもしれません。
私にとって会社は「雇ってもらっている場所」というより、「自分のやりたい薬剤師像を試させてもらえる"環境"を、借りている場所」です。
給料をいただく代わりに、ここまでは自分の裁量でやっていい——その"貸し出し条件"の中で、自分のゲームをしている感覚。だから、環境が自分の希望とある程度合っているうちは、いくらでも面白がれます。
逆に言えば、借りている条件が自分の希望と合わなくなったら、場所を変えればいい。それだけのことだと思っています。「めんどくさい」と思いながら働き続けるのは、自分にも、目の前の患者さんにも不誠実だから。
——とはいえ、「めんどくさい」と感じる人を否定するつもりはありません。評価も給料も変わらないのなら、そうなってしまう構造だってある。それは個人の問題というより、環境の問題です。
20人も来なかった当番医の日、最後に思ったこと
さて、そんなふうにワクワクして迎えた当番医の日ですが——結局、20人も来ませんでした。
正直、悔しかったです。「もっと知ってもらえたのにな」と。
でも、帰り道にふと思ったんです。薬局に来る人が少ないということは、それだけみんなが元気だったということ。それって、一番いいことじゃないか、と。
悔しさと、安心が、同時にある。矛盾しているようだけど、たぶんこれが私の"働くこと"の正体なんだと思います。
この感覚がある限り、私はまだこの仕事を面白がれる。当番医の日は、そんなことを確認できた一日でした。
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