家計管理

年末調整、2026年分はここが変わる|基礎控除の引き上げで12月に戻るお金と、書類の書き方#171

10月から11月にかけて、会社から年末調整の書類が配られる季節です。

今年(2026年分)の年末調整は、いつもと少し違います。税制改正で基礎控除などが引き上げられ、その改正が2026年12月1日から適用されるからです。

先に結論を書きます。

  • 11月までの毎月の天引きは、今までどおり(変わらない)
  • 12月の年末調整で、新しい基礎控除で1年分を計算し直すので、多くの人は税金が戻ってくる見込み
  • 扶養に入れる家族の年収の目安は、123万円 → 136万円に
  • 書類は「改正後の金額」で書く。新しく扶養に入る家族がいれば異動の書き方に注意
  • 年末調整を受ければ、確定申告は不要(会社員の場合)

※この記事は、国税庁の資料(令和8年5月・令和8年4月時点)をもとに、所得税について書いています。

なぜ今年は「12月に戻ってくる」のか

今回の改正(令和8年度税制改正)は、2026年12月1日に施行され、2026年分の所得税から適用されます。

ところが、毎月の給料から引かれる税金は、11月までは改正前の表のまま計算されています。

そこで12月の年末調整で、新しい基礎控除などを使って1年分の税金を計算し直し、引かれすぎていた分を精算します。引かれすぎていれば、その分が戻ってきます。

なお、毎月の天引きに使う表(源泉徴収税額表)が新しくなるのは、2027年1月の給料からです。

変更点①基礎控除が引き上げられた

基礎控除は、ほぼすべての人が受けられる控除です。2026年分から、こう変わりました。

合計所得金額
(給料だけの人の年収の目安)
2025年分2026・2027年分
132万円以下
(206万円以下)
95万円104万円
132万円超〜336万円以下
(206万円超〜475万1,999円以下)
88万円104万円
336万円超〜489万円以下
(475万1,999円超〜665万5,556円以下)
68万円104万円
489万円超〜655万円以下
(665万5,556円超〜850万円以下)
63万円67万円
655万円超〜2,350万円以下
(850万円超〜2,545万円以下)
58万円62万円
国税庁「令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし」より。年収の目安は、所得金額調整控除などがない場合

とくに年収665万円くらいまでの人は、基礎控除が104万円に。大きく引き上げられています。

※2028年分以後は、合計所得132万円以下が99万円、それ以外は62万円など、金額がまた変わります。

変更点②給与所得控除の最低額が65万円→74万円に

給料から差し引ける「給与所得控除」の最低額が、65万円から74万円に引き上げられました。主に、年収が190万円以下のパート・アルバイトの人に関係します。

基礎控除の104万円と合わせると、給料だけの人は年収178万円まで所得税がかからない計算になります(ほかに控除がない場合)。

変更点③扶養に入れる家族の年収の目安が136万円に

扶養している家族(配偶者・子・親など)の年収の目安も変わりました。

家族の区分2025年分
(給料だけの場合の年収)
2026年分
(給料だけの場合の年収)
扶養親族・配偶者控除の対象の配偶者123万円以下136万円以下
配偶者特別控除の対象の配偶者123万円超〜201万5,999円以下136万円超〜207万円以下
特定親族(19〜22歳の子など)123万円超〜188万円以下136万円超〜197万円以下
勤労学生150万円以下163万円以下
国税庁「令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし」より

今年、家族のパート収入が123万円を少し超えてしまった……という家庭も、136万円以下なら扶養に入れる可能性があります。

書類の書き方で気をつけること

書類気をつけること
基礎控除申告書自分の合計所得金額に応じた改正後の基礎控除額を書く
配偶者控除等申告書配偶者の給料の所得は、改正後の給与所得控除(最低74万円)で計算する
特定親族特別控除申告書19〜22歳の子などの給料の所得も、改正後の給与所得控除で計算する
扶養控除等(異動)申告書書く項目は変わらない。ただし、改正で新しく扶養に入る家族がいれば、「異動月日及び事由」の欄に「令和8年12月1日 改正」などと書いて出す
国税庁「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A」より

会社によっては、12月1日より前に書類を出すように言われることがあります。国税庁のQ&Aでも、改正を反映した書類を12月1日より前に提出して問題ないとされています。

年収850万円超で子育て中の人は「所得金額調整控除」も忘れずに

これは今年の改正ではありませんが、見落としやすいのでひとつ。

年収が850万円を超えていて、23歳未満の子どもを扶養している人は、「所得金額調整控除」(最大15万円)が使えます。年末調整で受けるには、申告書に書いて出す必要があります。

この控除は、年収の壁の位置にも関わってきます。詳しくはこちら。

年収1,095万の壁|配偶者控除が3段階で消える"高所得側の崖"

わが家の場合(年収900万円・妻は専業主婦・子ども2人)

参考までに、わが家の場合を書いておきます。

  • 私の合計所得は655万円超なので、基礎控除は58万円 → 62万円(+4万円)
  • 所得税率20%として、ざっくり年8,000円ほど所得税が減る目安。これが12月の年末調整で戻ってくるイメージです
  • 妻は専業主婦なので、配偶者控除はこれまでどおり
  • 子どもは2人とも16歳未満なので扶養控除はありませんが、所得金額調整控除の欄は書いて出します

正直、わが家の金額は大きくありません。基礎控除が大きく増えるのは、年収665万円くらいまでの人です。パートで働く家族がいる家庭は、扶養の目安が136万円になったことのほうが影響が大きいかもしれません。

※所得税の話です。住民税の計算は、ここに書いた内容とは別のルールで決まります。

確定申告は必要?

  • 12月1日以後に年末調整を受けた会社員は、改正の分を受けるための確定申告は不要です
  • ただし、11月30日までに最後の給料を受け取った人(年の途中で退職した人など)や、年末調整を受けていない人は、改正後の控除を受けるために確定申告が必要です

医療費が多かった年は、年末調整とは別に確定申告で医療費控除を受けられます。ふるさと納税との関係はこちら。

ふるさと納税と医療費控除は併用できる?

まとめ:今年の年末調整は「12月に戻る年」

  • 改正は2026年12月1日から。11月までの天引きは変わらない
  • 12月の年末調整で1年分を計算し直すので、多くの人は税金が戻る見込み
  • 基礎控除は、年収665万円くらいまでなら104万円に
  • 扶養の目安は136万円に
  • 書類は改正後の金額で。新しく扶養に入る家族は「令和8年12月1日 改正」
  • 毎月の天引きが軽くなるのは2027年1月の給料から

12月に戻ってくるお金は、わが家はたぶん、子どもたちとのクリスマスに少し足すことになりそうです。

※この記事は、国税庁の資料(「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A」令和8年5月、「源泉所得税の改正のあらまし」令和8年4月)をもとに、2026年10月時点で書いています。実際の金額は、収入や家族構成、ほかの控除によって変わります。正確な判断は、勤務先や税務署にご確認ください。

📣 ランキング参加中!クリックで応援お願いします🙏

PVアクセスランキング にほんブログ村

-家計管理
-, , , ,

© 2026 ゼロから始める薬剤師投資生活 Powered by AFFINGER5