資産形成と副業

薬剤師がiDeCoをやらない理由|2026年改正で上限6.2万円になっても、45歳サイドFIREの私が新NISAを選ぶわけ#70

私は、iDeCoをやっていません。

世の中では「iDeCoは節税になるから、やるべき」という声が多いです。そして2026年12月の改正で、iDeCoはさらに強くなります。会社員の掛金の上限が、月2.3万円から月6.2万円に上がるからです。

それでも私は、やらないと決めています。

先に結論を書きます。

  • iDeCoの節税効果は本物。改正で入口はさらに強くなった
  • 一方で、出口のルールは厳しくなった(5年ルール→10年ルール)
  • 45歳でサイドFIREしたい私には、60歳まで引き出せないのが一番合わない
  • 私のお金の優先順位は、夫婦の新NISA → 子どもたちのNISA
  • iDeCoは悪い制度ではなく、「合う人」がやればいい

※この記事は私個人の考えです。投資の最終判断はご自身でお願いします。

まず、iDeCoのメリットはちゃんと認めます

iDeCoの一番の魅力は、節税です。

  • 掛金が全額、所得控除になる(所得税・住民税が減る)
  • 運用で増えた分に税金がかからない
  • 受け取るときも控除がある(一時金なら退職所得控除、年金なら公的年金等控除)

たとえば、企業年金のない会社員で、所得税20%・住民税10%の人の場合、ざっくりこうなります。

掛金年間の掛金税金が減る目安(約30%)
月2.3万円(今の上限)27.6万円約8万円/年
月6.2万円(改正後の上限)74.4万円約22万円/年
税率は収入によって変わります。あくまで目安です

年に約22万円。正直、かなり大きいです。これは否定しません。

2026年のiDeCo改正、何が変わる?

2026年12月1日から、iDeCoのルールが大きく変わります(実際の引き落としに反映されるのは2027年1月から)。

区分今改正後
会社員(企業年金なし)月2.3万円月6.2万円
会社員(企業年金あり)月2.0万円月6.2万円(会社の掛金を差し引いた額)
自営業など月6.8万円月7.5万円
専業主婦(主夫)月2.3万円月2.3万円(変わらない)
加入できる年齢65歳未満70歳未満(老齢基礎年金などを受け取っていない場合)
2026年10月時点の情報です

入口は、明らかに強くなりました。

一方で、出口は厳しくなった|5年ルールが10年ルールに

あまり話題になりませんが、出口のルールも変わっています。

iDeCoを一時金で受け取ると、「退職所得控除」という大きな控除が使えます。ただし、会社の退職金と時期が近いと、この控除が重なった分は調整されて減ってしまいます。

これまでは、iDeCoを先に受け取ってから5年空ければ、退職金の控除をまるごと使えました。それが2026年1月1日以後は、10年空けないといけなくなりました(令和7年度税制改正)。

つまり、入口は甘くなり、出口は厳しくなった。これが今回の改正の正体だと思っています。

それでも私がiDeCoをやらない4つの理由

理由① 45歳でサイドFIREしたいのに、60歳まで引き出せない

iDeCoのお金は、原則60歳まで引き出せません。

私の目標は、45歳でのサイドFIREです。45歳で働き方を変えたいのに、iDeCoに入れたお金はそこから15年間、手をつけられない。

一番お金を自由に使いたい時期に、使えないお金が増える。これが、私がiDeCoをやらない一番の理由です。

サイドFIRE後の社会保険の考え方は、こちらに書いています。

サイドFIRE後、健康保険と年金はどうなる?

理由② 出口のルールが、あとから変わる

上で書いたとおり、iDeCoのルールは良い方にも、厳しい方にも変わります。

私は退職金をほとんど当てにしていないので、10年ルールが直接響くわけではありません。でも、20年・30年と付き合う制度の出口が、途中で変わること自体が、私には合いませんでした。

入れたお金の出口を、国のルールに握られている感じ。これがどうしても気になるんです。

理由③ 専業主婦の妻には、節税効果がない

iDeCoの節税は、所得税・住民税を払っている人だから効くものです。

専業主婦の妻は所得がないので、掛金を払っても控除で税金が減る効果がありません。運用益が非課税になる点は同じですが、それならいつでも引き出せる新NISAのほうが、わが家には合っています。

理由④ お金の優先順位がはっきりしている

わが家は今、毎月22.5万円を夫婦の新NISAに積み立てています(妻10万円・私12.5万円)。目標は、夫婦の新NISAの枠3,600万円を45歳までに埋めることです。

そして、その次の優先順位は子どもたちのNISAだと考えています。

iDeCoに回すお金があるなら、まずはここ。順番の問題として、iDeCoは入ってこないんです。

ちなみに、iDeCoの掛金は所得控除なので、税金は減りますが「合計所得金額」は下がりません。年収の壁との関係は、こちらで書いています。

年収1,095万の壁|配偶者控除が3段階で消える"高所得側の崖"

iDeCoと新NISAの比較

iDeCo新NISA
引き出し原則60歳まで不可いつでも可
掛金の所得控除ありなし
運用益非課税非課税
受け取るとき課税の対象(控除あり)税金なし
上限会社員 月6.2万円(改正後・企業年金なしの場合)年360万円・生涯1,800万円(1人あたり)
出口の考えやすさ退職金との順番など、考えることが多いシンプル

私が重視したのは、表の上から2行目ではなく、1行目と最後の行でした。

iDeCoが向いている人・向いていない人

向いている人

  • 60歳まで引き出す予定のお金がない
  • 所得税・住民税をしっかり払っていて、節税を最大化したい
  • 新NISAの枠をすでに使い切っている、または余裕がある
  • 出口の受け取り方を、自分で管理できる

向いていない人

  • 60歳より前に、働き方を変えたい(FIREなど)
  • 新NISAの枠をまだ埋めきれていない
  • 専業主婦(主夫)など、所得がない
  • 出口の複雑さを抱えたくない

私は、向いていない側にすべて当てはまっていました。

まとめ:「みんながやっているから」で決めない

iDeCoは、悪い制度ではありません。改正で、節税の効果はむしろ大きくなりました。

それでも私がやらないのは、45歳で働き方を変えたいから。そして、出口を国のルールに握られるより、いつでも動かせるお金で家族との時間を守りたいからです。

大事なのは、「得だから」「みんながやっているから」ではなく、自分の働き方とお金の優先順位に合うかどうか。そこで決めれば、後悔しないと思います。

45歳サイドFIREまでの逆算は、こちらで詳しく書いています。

ライフプランシートの作り方5ステップ|エクセル1枚で教育費も逆算

※この記事は2026年10月時点の情報をもとにした、私個人の考えです。制度の内容は変わることがあります。投資の最終判断は、ご自身でお願いします。

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